(10)霊能者と気エネルギー
恐山のイタコテープの出来事から約10年後。
コブメロが会社の友達に誘われて、霊能者さんの運勢占いみたいなものに行った時の話です。
友達が会社の人から評判がいいという話を聞いたということで、友達は乗り気満々でしたが、私はさほど興味はなく、まあ、何となく行ってみようかなといった感じでついて行きました。
霊能者のおばあさんには一人一人観てもらいました。私の順になり、色々言われたような気がしますが、前半の内容については忘れてしまいました(^_^;) 最後に、おばあさんが「何か聞きたいことはあるか?」と尋ねたので、「じゃあ」と思い、「最近、金縛りが起きた時に、何となく話声のようなものが聞こえるのですが・・・」と聞いてみたのです。
すると「最近、旅行をしただろ?そこで何か(霊的な物)を拾ってきたな」といいました。
私は「確かに、旅行しました。じゃあ、その時にどこかで霊がついてきたということなんですね?ええ、どうすればいいですか?」と尋ねると、
おばあさんは「私がそれを祓ってやればいいのだが。私ともう一人の霊能者に頼んでやればいい。それには40万円かかる。しかし、あんたの母親がそれを許さないだろう。母親はそういうのを嫌うからな」みたいなことを言いました。
「40万なんて払えないし。確かにお母さんは嫌がるというか、怒るもんねぇ。じゃあ、他には何か方法はないんですか?」と聞くと、おばあさんは、「自分でやれる方法がある。説明するからメモしろ」と言い、お祓の方法を話だしました。
「お酒を用意して、それを玄関に振りまいて、そして、○回まわって、包丁を○回振りかざし・・・・・・・・・・」と延々と訳の分からない説明が続きました。最初は、メモしていたのですが、途中で「うぐぐ・・・、もういいわ」と投げました。
そして、おばあさんには「じゃあ、自分でやってみます」と言い、そこを後にしました。
占いが終わって、友達はとても上機嫌でした。しかし、私はイマイチ腑に落ちない気分で、「だって、本当に見えてる霊能者だというなら、私が質問する前に、あんたには何かが憑いてるって分かるはずじゃないのかな?変じゃない?おまけに40万円とかいうし・・・」と友達に話をしたような気がします。
この話は、どうでもいいと思えばそれまでなのですが、それでも「何かが憑いてる」なんて言われたら、どことなく気分がいいものではありません。かといって、訳の分からないお祓いもできないし・・・、と考えた挙句、「そうだ、お経をあげてもらおう 」と思い、お寺の叔父の所へ行きました。
いきさつを話すと「そんなことを気にするようなら、占いなんかに行くんじゃない 」と予想通り叱られました 祖母は「そういうのは餓鬼を祓ってやればいいんだよ」と言って、阿弥陀様に供える霊供膳を用意してくれ、叔父は「ったく、しょうがないな」と言いつつも、お祓いのお経をあげてくれました。
さて、目に見えない霊の世界。一体どうなっているのでしょうか?
こんな占いの経験や金縛りの経験から、目に見えないがゆえにいたずらに怖がるだけというのも、腑に落ちない気がするなぁと思ったのです。
こういったことが世間でも多々起きていて、翻弄されている人も多いかと思います。私が気やエネルギーに興味を持った理由は、こうしたことに振り回されずに、かといって、闇雲に批判するわけでもなく、できるだけ客観的に不思議な世界を感じてみたいと思うからです。
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