(28)不思議な作家
宇宙友の会事件と同じ時期にあった、ドグオ氏の同級生のA氏に起きた不思議な話です。
その頃、彼は以前からの夢であった作家になるために仕事を辞め、東京の出版者に自分の作った絵本などを持ち込み、作家になる活動をしていました。
A氏は作品作りをしていても、他にはアルバイトなどの仕事は全くしてなくて、自由な時間は十分にあったので、ちょうどその時プータローだったドグオ氏は、一緒に競馬をやろうよと誘ったのです A氏は暇つぶしにパチンコへはよく行くのですが、競馬は全くやったことがないということで、とても興味を持ち、そして、毎週のように競馬場とウィンズへオッサン二人で仲良く出かけるようになりました
これがきっかけで、A氏はすっかり速攻で競馬にハマってしまったのです。
競馬場へ行くのに、朝、待ち合わせ場所へと行くと、A氏はもう見るからに徹夜状態と分かる雰囲気丸出しなのです。競馬新聞は蛍光ペンでギンギラギンに色分けされ、検討に検討を重ねた様子がモロ窺えます 徹夜したらしい目も血走っていて、ちょっとトランス状態にも見えました。そんな様子を見たドグオ氏は、「この人に大変なことを教えてしまったのではないか・・・」とちょっと心配になるほどで・・・
しかし、そんな心配はどこ吹く風。A氏は競馬で負けなしです。絶対にマイナス計上にならないのです。反面、寧人氏はセンスないんじゃないのってくらい、全くダメダメで・・・ 
マイナス計上には絶対にならないA氏は、なぜかギャンブルの勘所を本人が意識していない所で掴んでいるようで、馬券の買い方が上手いのです。もう何十年もやってるベテランの人みたいなのです。
このマイナス計上にならないというのは競馬だけでなく、パチンコでもそうだったようで 、
この頃、仕事を全くしていないのでA氏には収入がないのですが、自分の小遣いはギャンブルで稼ぎ出していて、全然小遣いには困っていませんでした 時々ドグオ氏はおごってもらってました。おいおい・・・
ところが、ギャンブル負けなしの不思議なA氏の極楽トンボのような生活は、ある事件をもって大きく変わるのでした。
ある日、彼が「ちょっと聞いて欲しいことがある」とY人氏を訪ねてきました。
A氏は「最近、俺おかしいんだ・・・」と言うのです。
最初、A氏の話を聞いていても何がおかしいのかが良く分からず、出版のことが上手く運ばないのか、生活に対する不安なのかが掴めませんでした。彼は出版のことや生活のことに関しては、全く不安はない様子だったので、「何が気になるのかがよく分からないなぁ?」と思いながら話を聞いていると、いきなりA氏は金縛り状態になってしまいました
目がトランス状態になって一点を見つめたまま、小刻みに震えて、何かを言おうとしている様子なのですが、全然口も身体も目も動かないのです
「ええっ、どうしよう!どうしたらいいの?」と焦りながら、「Aさん、Aさん!」って呼びかけたのですが、全く変わりません。どうしたらいいか分からないまま、目の前にいた私が柏手を打つように、A氏の目の前で手を「パンッ」と叩きました。そしたら、フッとA氏の金縛りが解けました。
A氏は、最近こういうことがよくあって、「テレビを見ていて突然金縛りになったり、寝ている時には幽体離脱しちゃって、自分の体を上から眺めたりしてるんだよ」と言うのです。
また、先日、娘さんを風呂に入れた時に、ヒザに怪我をしているのをみて(彼は怪我のことは全く知らなかった)、その時に怪我をした時の映像が目の前にパッ〜と現れて、その様子を娘に話すと「何でパパそんなこと知ってるの?見てたの?」と驚かれたとか
そして、A氏の奥さんは、こういう不可解な現象についてとっても怖がりらしく、彼は心配させたくないので家では相談することが出来ず、ドグオ氏のもとを訪ねてきたようです。
ところが、ドグオ氏には良い解決策は浮かばす、この日は一通り話をしてA氏は帰って行きました。
こういうことに詳しいだろうということで、度々登場する、長年エネルギーや不思議を研究しているT氏に聞いてみました。そしたら、T氏はその話を興味深そうに聞いて「いいなぁ」と一言。そして、「女湯を覗きにいけばいいんだよ、羨ましいなぁ」と言ってました。なんだかなぁ〜
A氏には、T氏が気楽に考えればいいんだよと言っていたことを伝えました。
それから、まもなくしてA氏には転機が訪れました
塩漬けされていた出版の話が進み、絵本ではなく児童文学でデビュー出来ることになったのです。
そして、彼はその処女作で文学賞を2つ受賞するという離れ業をやってのけました 瞬く間に作家として脚光を浴びるようになり、その後は彼の作品がNHKのドラマになったり、雑誌の連載を持ったりと活躍しています。本屋さんに行けば彼の本を時々目にしたりもします。彼のギャンブル運はその後どうなったかは分かりません。また、彼に起きていた不思議現象も今はどうなのかは分かりませんが・・・。
人は何か転機を迎える時には、こういう不思議な現象に遭遇することがあるのでしょうか。臨死体験などもその一つとして考えられるのでしょうか・・・。
このA氏、実は、前々からちょこちょこと不思議な体験をしていたようなのです。
明治村にある池で夜釣りをしていた時に、誰もいないはずの背後でずっと話し声がしていたとか(夜釣りがしたかったからそのままいたらしい )、伊勢神トンネル付近の山道で突然雨に降られ、同じ山道を何度も何度も走らされたとか、家に白狐がきたとか・・・
余談ですが、当整体院のクライアントさんに、ゴルフ場で雷に打たれて、ひと夏意識を失っていたとか都市伝説と同じことを経験したという人がいます。実に様々な不思議な話を持ったこの方のお話はまたの機会にいたしましょう(^^)
<東三河エネルギー研鑽会の日常 2006年9月10日ブログ記事より>
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