(3)自発動
珍しく、私コブメロが腰痛を起こした時のお話です。
靴を履こうとして前かがみになると腰が固まって靴まで手が届かない。
しゃがみ込んで立ち上がると腰が固まって伸ばせない。
猫のメロンを膝に抱えて、スリスリしようと背中を丸めると腰が突っ張って前にかがめない。
和式トイレでしゃがむと尻まで手が届かない。
立ってドライヤーで髪を乾かす時、下向きになると腰にビンと一瞬痛みが走る・・・、などなど、痛くてどうにも動けないというわけではないんですが、不自由な状態になってしまったのです。今まで腰痛なんてほとんどなったことがなかったので少々ショックでした。
何かと回復が早いタイプなので、そのうち良くなってくるかなと、様子を見ていたのですが良くなっていく気配もなく、さらにショック・・・。
相方のドグオ氏も「いいじゃん。腰痛を経験したことないなら、どんなもんか観察してみたら」とか言って知らん顔。とはいえ、ドグオ氏に手の届かない所の調整と頸椎で体の回旋運動が良くなる施術をやってもらうと、かなり動きが良くなったので、あとは自分でやるサと、腰痛の観察を兼ねて自分であれこれやってみたのです。
下部腰椎は左側へ後湾気味で、周囲の筋肉も固まっていて、椎間も狭くなって弾力を失っている様子。仙骨は突っ張った状態でまっすぐに立っている感触で、明らかに普段の状態とは違う。自分の感触なので説明が難しいけど、丸みと柔らかさがなくなっているって感じ。それに伴って仙腸関節は両側とも固まっている。右側尾骨は触ると思いっきり痛かった。右側下部胸椎から腰椎1番に沿った深部に筋肉の硬結があり、これがまたド痛い。ソケイ部にも広範囲で硬結。これもド痛い。元々強打して曲がっている尾骨を、2年ほど前にさらに強打したのがいかんかったのかなぁ・・・、などと考えトホホな気分。
それでも、自分で筋肉を緩めたり、歪みを戻したりしてみると、何とか動きも固まり具合も回復してきて、ほとんどの動作は問題なくなってきました。湯船につかって洗い場に身を乗り出しながらという横着極まりないシャンプーの姿勢が途中でツラくなってくるのと、朝起きぬけに、背中を丸めてメロンにスリスリ甘えるのがキツイなぁというのが残すところとなっていました。
そんなある日、治療家のM先生が遊びに見えました。「腰痛を起こして、まだちょっとすっきりしない」と話すと、M先生の得意な自発動(自分勝手に体が動く気エネルギー療法)をやってみましょうということで、やってもらったのです。
M先生が、少し背中に触れただけで体が勝手に動きだします。ベッドに座った状態なのですが、左右に揺れたり、前後に揺れたり、回転したりと勝手に体が動いていくのです。M先生が動かしているわけでも、自分で意識して動いているわけでもないのです。それと同時に足がジワッと熱くなってきたり、体の芯が熱くなったりします。ブンブン、グラグラ身体が動いていても、不思議と腰は全く痛くないのです。
その後、「まだ調子悪かったら遠隔しますよ」と言ってくださったので、お言葉に甘えて遠隔もやってもらいました。
1回目の遠隔は10分ほど座った姿勢で受けました。開始と同時に、体がユサユサと揺れ始めました。この動きは前回受けた時よりも激しく動きました。前後左右全く勝手に動いていますが、体に負担はありません。動いていると気持ちいいといった感じで、10分はあっという間でした。その後、電話にて、仰向けの足の挙上検査をして、腰仙関節に痛みが出るのを確認し、うつ伏せでさらに遠隔。尾骨がジンジンするのと、天井に引っ張られる感じがありました。
そして、ずいぶんと腰の状態が良くなってきて、シャンプーの姿勢も耐えられるようになってきました。なので、もう一回お願いしようと思い、その3日後に、2回目の遠隔をお願いしました。
前回10分があっという間だったということで、今回は20分間座った姿勢で遠隔をしてもらいました。
同じように、開始早々、背骨の芯にブルッと震動が来て、体が大きく揺れ始めました。最初は、坐骨を軸に左右に揺れたり、前後に揺れたりして腰の部分を大きく揺らしていました。そのうち、胸椎全体が揺れてきて、左右に激しく回旋し始めました。あまりにも激しく動くので、深部の筋肉がジーンと重ダルくなってきました。胸椎3番あたりの右側、7番、8番あたりの右側の奥で感じました。
「うわ・・・、ダルイなぁ・・・」と思っていたら、そのうちこの重ダルさは消えて、さらにブンブン左右に回旋していました。同時に足も左右交互にバタバタ振っていて、まるで、座った姿勢で走っているかのような態勢になってました。
すると、今度は、首がイヤイヤをするように左右に振れ始めました。「うわっ、首に来た!」と思っていたら、これでもか、これでもかというくらいにブンブン振れるのです。「ちょ、ちょっと待って!頭が吹っ飛んじゃいそう」と言っていると、今度は顔が天井の方を向き始め、上を向いた状態で首が左右にブンブン振れるのです。頸椎2番の奥でジャリジャリと音もしています。傍目で見たらエクソシストもどきです。おそらく、こんな動作を自分でやったら気持ち悪くなって吐くだろう、そんな感じでした。
これだけ激しく動いたので、暑くて汗をかいています。さすがに疲れても来ました。そのうち、だんだんと動きも静かになってきて、最後は乗馬をしているような腰の動きで終了しました。
この後、またうつ伏せで遠隔をしたのですが、頭は蒸しタオルを被せられたようにヌクヌク熱くなってくるし、頭も腰も左右に揺れるしで、かなり強烈な遠隔となりました。
遠隔後にM先生からお話を伺うと、今回は胸椎を中心にインナーマッスルや内臓に届くように遠隔をしていたとのことでした。遠隔中のM先生の手も激しく動いていたので、たぶん受け手もかなり動いているだろうなと想像していたそうです。M先生が狙った通りのエネルギーがしっかり私の元に届いていたようです。
2回目の遠隔をしてもらった夜、いつもより早い時間に眠くなってきたので、早めに寝ることにしました。また、いつもより手が暖かいなぁと感じたので、胸郭や腹に手を当てながら寝ていました。そんなことをしていたら、何だかまた背骨の芯がブルンと震動を始めたのですが、その振動の仕方が、以前、小周天の真似ごとをやって、背骨と肉体とエネルギー体がズレそうなほどの振動が起き、幽体離脱するかとビビッた時の感覚に似ていたので、「今回は体脱するならしてみよう!」となるに任せていたのですが、そのまま眠ってしまったようでした。残念。
こんな感じの自発動の体験談でしたが、自発動での体の動きは、マッサージや指圧などで、力を込めてギュウギュウ押したり揉んだりしても絶対に届かない深部の筋肉を、自分の動きの中で緩めていくことができる方法なんだと思いました。体の深部にある硬結やマイナスエネルギーが蓄積している場合には、自分の身体が動きたいと思う自然な動きの中で硬さが緩んだりマイナスが解放されて、だんだんと良くなっていくという点が無理がなくていいですね。
<東三河エネルギー研鑽会の日常 2009年1月31日ブログ記事より>
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